Food Bank Symposium 2014

第7回 フードバンクシンポジウム 実施報告


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過去のフードバンクシンポジウムの様子は、こちらからご覧いただけます



シンポジウム発表概要・発表資料

■主催者挨拶

2HJ創始者・理事長 チャールズ・マクジルトン


6年後に、東京オリンピックが開催され、世界中から多くの人たちが訪れます。
初めて日本を訪れる人もいれば何度目かの人もいるでしょう。この人たちは
オリンピックを見るだけでなく、私たちの東京という街を見ます。
私たちは彼らの記憶に何を残したいでしょうか。どんな東京を見せたいのでしょうか。

こんな話をすると、日本初のフードバンク設立者の言葉としては、
変に聞こえるかもしれません。しかし、私たちが他の国々からどれだけ遅れているかを
考えてみましょう。 …続きを読む

セカンドハーベスト・ジャパン 代表 チャールズ・マクジルトンからメッセージの全文をご覧ください。


■行政(省庁)

「食べものに、もったいないを、もういちど。」
「食品関連企業の皆様へ、食品産業もったいない大賞について」

農林水産省食料産業局バイオマス循環資源課 食品産業環境対策室長 長野麻子 室長


昨年度調査したフードバンク団体を、農水省が調べられる範囲で調査しました。
日本全国で増えてきており、皆様の力で広がっている事に感銘を受けます。

もったいないをありがとうに変えるフードバンクの取り組みは色々やりかたがあると思う。
フードバンクは法律で位置づけられていないからこそ地域に応じた、または体制に応じた
色々なやり方があることがよいのだと思います。

このシンポジウムを機会に横のつながりを広げ、できることから始めていく、
そして続けていくことが、食品ロス削減に貢献できると考えています。

■社会福祉法人

「母子支援施設の現状とフードバンクを活用した食生活支援
〜個人への食料支援との違いについて〜 」

社会福祉法人 たすけあい ゆい 理事長 濱田靜江 氏


運営して9年になりますが、たくさんの方に寄付を頂戴しています。
皆さんから頂戴した寄付の品々は、追跡から逃れながらの母子家庭の子どもたちが
満面の笑みを浮かべて、食べています。

でも、その笑顔の写真を真正面からお見せできないのが、本当に心苦しい。
子どもたちは食べることで生きる力をもう一度取り戻し、しっかりと成長しよう、
立派な大人になっていこうという再スタートを切っている事実を、
この場で皆様にお伝えしたい。

■NPO法人

「子どもの貧困へのフードバンクの取り組み
~困難な環境にいる子どもたちの学習支援NPOとの食を通じた協働〜」

[前半] 特定非営利活動法人 キッズドア 理事長 渡辺由美子 氏
[後半] 特定非営利活動法人 ふうどばんく東北AGAIN(あがいん)事務局長 高橋陽佑 氏


《キッズドア 渡辺 氏》
食品が届いた母子家庭らのお言葉を紹介。お母さんたちはいつも遅くまで働いて、
見切り品を探して急いで帰り、夕飯を作っていた余裕のない生活が変わったそうです。

また、他の家庭のお子さんからはこんな言葉が。
『勉強を教えてもらって、ご飯まで…こんなにたくさん助けてもらって、
 どうやってお返ししたらいいんだろう』
「いまは力不足だから頑張って勉強して、自分がいろいろできるようになったときに、
 困っている人を助けたらいいんじゃないの」と、お母さん。

こうした会話ができるようになったことが、なによりうれしいそうです。
学習支援と組み合わせた食品支援によって、いわば人間らしさを取り戻す効果をも得られています。
《ふうどばんくAGAIN 高橋 氏》
私も経験したことですが、震災時は何も買うことができず、スーパーでは
長蛇の列で食べ物を何も食べられませんでした。

知り合いからもらった塩おむすびの味は忘れられません。
おいしい、と思ったし、安心したことをよく覚えています。

フードバンクで活用される食品は、「商品」としての価値は薄くなっているかも
しれませんが、「食品」としての価値は損なわれていません。
むしろ食品の寄付という行為を通じて得られた、社会貢献的な価値が付与されています。
ボランティアさんが私たちの活動を支えてくださることで、さらにその価値は高まります。

■企業(ホテル)

「ホテルにできる”お・も・て・な・し” シャングリ・ラ ホテル東京のフードバンクへの多面的支援 」

シャングリ・ラ ホテル東京 人事部長 武尾勢津子 氏


ホテルならでは支援のユニークさは、なんといっても人です。
私たちのスタッフが持つ知識、経験、ノウハウを最大限に活用し、フードバンク活動に
ご協力させていただいています。

物品の支援だけでなく、衛生管理のサポート、お菓子教室へのキッチンスタッフ派遣など、
スタッフの知識や経験をするのが私たちの支援の形です。

私たちの基本である「おもてなし」の心を忘れずに、今後も協力を続けてまいります。

■フードバンク団体

「地域の学生や行政を巻き込んだフードバンク活動について

特定非営利活動法人 フードバンクかごしま 代表理事 原田一世 氏


(2011年3月に団体設立した後のお話より)
ロゴもできて、オフィスを得て、しばらくして新たに課題がうまれました。
フードバンク活動は一人でどれほど頑張っていても共感は増えません。
施設などへ配送へ行き、子どもたちから「ありがとう」と言われることはうれしいです。
でも、いつしか「お手伝いしましょうか」という協力の申し出を断ってまで、
頑なに一人で配送に行こうとする自分がそこにいました。

これがいけなかった。
自分一人で「ありがとうの独り占め」をしているのだと気が付きました。
それから、誰しもが参加して、共感を得るためのフードバンクにするには
どうしたらよいのか、考えました。

■企業(食品メーカー)

「社会貢献型、自動販売機を活用したCRMと製品提供の仕組みづくり」

ジェイティ飲料(社会貢献型 CRM、自社製品の提供)JTグループ CSR推進部 社会貢献室長 草柳直樹 氏
/ 飲料事業部 企画部担当部長 新豊彰氏


フードバンク活動に参加することは、まず廃棄ロスの削減につながります。
もちろん、地球環境に対しても廃棄品の削減により環境負荷を減らすことができます。
また、従業員へはCSRに対する意識、会社への誇り、事業貢献といった意識が芽生えてきています。

こうした取り組みはCSR活動としてもさることながら、社員の教育に非常に役に立っているという側面があります。
実際、社員の一人がドライバーボランティアとして施設への配送に伺ったことがあります。
そこで行く先々から温かい言葉をかけていただいた、という経験を社内のイントラネットに掲載しました。

そうすると社員が社会貢献している姿を社員同士で共有出来ますので、社内のCSR啓発活動としても非常に意義のあるものになります。

■一般社団法人

「スーパーマーケットトレードショーと2HJの食品ロスを活かすコラボレーションの取り組み」

一般社団法人 新日本スーパーマーケット協会事業本部 事業企画2課・3課 副参事 富張哲一朗 氏


私どもとしては、来場者と出展者の直接的な商談を推進しています。つまり試食、試飲を中心としたリアルなプレゼンテーションです。実際の商材を持ち込み、バイヤーさんとの商談に臨みます。

もし商材が不足すればチャンスロスになりますので、当然出展者様側へは多めの商材を持ち込み、バイヤーさんと折衝をしていただきたいというのが、私たちの意向です。
ただし、必ずしも商材を配布しきることができないこともあります。天候不順による来場者減や、出展者の場所によってバイヤーさんとの商談機会が振るわない、といった理由もあります。

配布しきれず余った食品をどうするか、と考えていたころ、2011年2月にセカンドハーベスト・ジャパン様とのコラボレーションが実現しました。

■企業(小売)

「セカンドハーベスト・ジャパンとの持続可能なパートナーシップの構築
"Building sustainable partnership with 2HJ"」

合同会社西友 最高経営責任者 スティーブ・デイカス 氏


セカンドハーベスト・ジャパンのミッションである、日本でのフードセーフティネット構築、この重要なミッションに貢献できることをうれしく思います。

私たちのフードバンク活動は、社内外の多くの人たちによって支えられています。
また、この活動には、サプライヤーの方々の理解が必要です。この活動の重要性を理解してくださったサプライヤーのみなさんにも感謝をしています。

西友では2016年までにフードバンク活動を関東地方の150店舗に展開する計画です。
長期的には全国の店舗で展開できるようになることを目指しています。
今後とも皆様からのご支援をよろしくお願いいたします。

■社会福祉法人・NPO

「生活困窮世帯の食生活の実態と社会福祉法人とNPO法人、地域との連携について」

社会福祉法人 神奈川県横浜市瀬谷区社会福祉協議会 事務局次長 仲丸朋子 氏
特定非営利活動法人 ワーカーズわくわく 理事 秋田美也子 氏


≪瀬谷区社会福祉協議会 仲丸氏≫
地域支援をする中で、食を介した支援の必要性を痛感しました。
ある小学校へ聞き取り調査を実施の中で、校長先生との会話をする機会があり、その中で、
「学校給食が1日唯一の栄養源という子どもが多い。夏休みなどの長期のお休みの後、体重が減ってしまうお子さんがいる。その地域のお子さんは身長が伸びていないという現実がある」と聞き及びました。

子どもは宝です。地域で何とかしなければなりません。
じゃあ社協で腕まくりをしてやってみようかと言うことになりました。
≪ワーカーズわくわく 秋田氏≫
(事業の効果を説明する中で)
進路、将来の夢が語れるようになったというところでは、
 『高校に行きたいけど勉強どうしよう?』
 『調理学校に行きたいけどどうしたら良いの?』
という会話がうまれるようになりました。

他の子からは『私わくわくみたいなところで働きたいけど、どうしたらいいの?』と言われ、本当に驚きました。
私たちのやってきた事業が少しずつ根付いて来たんだなと思った瞬間です。

シンポジウム開催にあたり、たくさんの方々より応援の言葉を頂戴しました!

ルー大柴さんとTogether!しよう!


私たちのボランティア活動にもご参加くださったルー大柴さんが会場にお越しくださいました。
ボランティアに参加した際の様子をスライド写真を交えてご紹介くださり、その後はフードバンククイズを会場の皆様へ 出題、正解した方へはなんとルーさんお手製の墨ピクチャー(墨絵)のプレゼントが!

最後に、ルーさんが歌う「もったいないの歌」を、ご来場の皆様とトゥゲザーしながらダンシング。
ものを大切にすることがベリーインポータントだと考え、チルドレンにもわかるようにと作った曲で会場中を巻き込んで盛り上げていただきました。

来賓ご挨拶

愛知県 参議院議員 安井美沙子 様


カクテルパーティのご挨拶に、愛知県 参議院議員 安井美沙子様よりご挨拶を頂戴しました。
議員になる以前より、食に関する現場の川上から川下までつぶさにご覧になられてきた経験から、 現在では食料安全保障の確立を政策テーマの一つとして掲げられていらっしゃいます。

ご挨拶の中で安田様は、高度経済成長期の頃より日本の食の生産現場が消費者から離れ、 日常の食卓は外食へ、台所は食品加工工場へと移ることで、食の現実感の喪失が生じていると 指摘されました。

そうした感覚が食品ロス発生の根底に横たわっている事は、私たちフードバンク団体でも例外ではなく 一人ひとりが意識していかなければならないと実感させてくださいました。

閉会挨拶

セカンドハーベスト・ジャパン・アライアンス 評議員 矢野稔 様


閉会の挨拶として、セカンドハーベスト・ジャパン・アライアンス 評議員 矢野稔様よりご挨拶をいただきました。
初めてチャールズの講演を聞いて関わり始めたフードバンク活動に、9年前から応援をしてくださっています。

今回のシンポジウムで講演いただいた皆様をはじめ、フードバンク活動に共感して取り組みを続けているすべての皆さまへ エールを送るとともに、よりよい日本にできるように、共にできることから取り組んで行こう、と励ましの言葉を頂戴しました。
(ちなみに、ルー大柴さんのフードバンククイズで最初に正解され、墨ピクチャーを手にしたのは矢野様でした)

■サプライズゲスト

神奈川県 非常勤 相談役 かにゃお 様


サプライズゲスト 神奈川県のゆるキャラ「かにゃお」が応援に来てくださいました!
かにゃおはNPOの活動や企業の社会貢献活動など、神奈川県内のいいことを、 ねこなりに見つけ、ねこなりに結びつけ、ねこなりに発信するいいにゃクリエイターです。

誕生日は11月25日(いいにゃんこ)。NPO活動や企業の社会貢献活動のPR活動を行っているそうです。

背中にほら、NPOマークが!

■企業展示ブース


日頃よりお世話になっております協力企業様の企業ブースコーナーを会場内に設けました。
キユーピー株式会社様より法人向け備蓄食品「安心備食」のご紹介、日本ケロッグ合同会社様より飢餓解消に向けグローバルに取り組むプログラム「Breakfasts for Better Days」の資料配布、ジェイティ飲料様より「社会貢献機能付き飲料自動販売機」のご紹介です。

ジェイティ飲料様の飲料自動販売機については、今回の講演のプログラムでもご紹介があります。

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プログラム

■ 第7回 フードバンクシンポジウム プログラム

 
12:30 - 13:00

【開場/受付】

13:00 - 13:05 【司会挨拶】 
司会者 佐々木仁子 氏
13:05 - 13:10 【主催者挨拶】
2HJ創始者・理事長 チャールズ・マクジルトン
13:10 - 13:30 行政(省庁)「食べものに、もったいないを、もういちど。」
   「食品関連企業の皆様へ、食品産業もったいない大賞について」
農林水産省食料産業局 バイオマス循環資源課 食品産業環境対策室長 長野麻子 室長
13:30 - 13:40 Q&A
13:40 - 14:00 社会福祉法人「母子支援施設の現状とフードバンクを活用した食生活支援
   〜個人への食料支援との違いについて〜 」
社会福祉法人 たすけあい ゆい 理事長 濱田靜江 氏
14:00 - 14:10 Q&A
14:10 - 14:30 NPO法人「子どもの貧困へのフードバンクの取り組み
   ~困難な環境にいる子どもたちの学習支援NPOとの食を通じた協働〜」
特定非営利活動法人 ふうどばんく東北AGAIN(あがいん)事務局長 高橋陽佑 氏
特定非営利活動法人 キッズドア 理事長 渡辺由美子 氏
14:30 - 14:40 Q&A
14:40 - 14:50 企業(ホテル)「ホテルにできる”お・も・て・な・し” シャングリ・ラ ホテル東京のフードバンクへの多面的支援 」
シャングリ・ラ ホテル東京 人事部長 武尾 勢津子 氏
14:50 - 15:05 15分間休憩
15:05 - 15:25 フードバンク団体 「地域の学生や行政を巻き込んだフードバンク活動について」
特定非営利活動法人 フードバンクかごしま 代表理事 原田一世 氏
15:25 - 15:35 Q&A
15:35 - 15:55 企業(食品メーカー)「社会貢献型、自動販売機を活用したCRMと製品提供の仕組みづくり」
ジェイティ飲料(社会貢献型 CRM、自社製品の提供)
JTグループ CSR推進部 社会貢献室長 草柳直樹 氏
/ 飲料事業部 企画部担当部長 新豊彰 氏
15:55 - 16:05 Q&A
16:05 - 16:25 一般社団法人 「スーパーマーケットトレードショーと2HJの、
   食品ロスを活かすコラボレーションの取り組み」
一般社団法人 新日本スーパーマーケット協会
事業本部 事業企画2課・3課 副参事 富張哲一朗 氏
16:25 - 16:35 Q&A
16:35 - 16:55 企業(小売)「セカンドハーベスト・ジャパンとの持続可能なパートナーシップの構築
   "Building sustainable partnership with 2HJ"」
合同会社西友 最高経営責任者 スティーブ・デイカス 氏
16:55 - 17:05 Q&A
17:05 - 17:25 社会福祉法人・NPO 「生活困窮世帯の食生活の実態と社会福祉法人とNPO法人、地域との連携について」
特定非営利活動法人 ワーカーズわくわく 理事 秋田美也子 氏
社会福祉法人 神奈川県横浜市瀬谷区社会福祉協議会 事務局次長 仲丸朋子 氏
17:25 - 17:35 Q&A
17:35 - 17:45 ルー大柴さんとTogether!しよう!
ルー大柴 氏
17:50 閉会

■ カクテルパーティ

18:00 - 18:10 来賓ご挨拶
愛知県 参議院議員 安井美沙子 様
18:10 - 19:10 カクテルパーティ
19:00 - 19:10 閉会挨拶
セカンドハーベスト・ジャパン・アライアンス 評議員 矢野稔 様
この日から、「いただきます」がふえますように。
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