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ボランティアストーリー

ボランティア・インタビューその7

2011/12/8

インタビュー・リレー第7弾は、小栗国芳(おぐり くによし)さんです。第6弾に登場した坂上ゆう子さんがインタビューしてくれました。

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■2HJでボランティアを始めたきっかけは何ですか?
ボランティア活動に関しては、阪神淡路大震災の発生後、じっとしていられず何かできることをしたかったという思いからの始まりでした。心療内科医の海原純子さんがエッセーで著している様に「自らの痛みには誰でも何らかの対応をする。人の痛みも、自らのものと感じ対応できる人が多くいてほしい・・・」と同じで、自然に行動を起こしていました。現役時代は都合上、不定期なものでした。でもボランティア活動は、結果として貴重なことを沢山学べる場であった。退職を機に、数年前にマスメディアで紹介され心に留めていたセカンドハーベスト・ジャパン(以下2hj)に問い合わせ、快諾を頂けたことからスタートしました。この活動は、一年半余りになるが、今は、人の役に立てる場を得たことの幸せが実感されます。

■小栗さんが2HJで実際に行っている活動はどのようなことですか?
外資系の大型スーパー等から、賞味期限の迫ったパン、米、包装中一部の痛んだ果実や野菜の提供を受ける。痛んだ部分を除外してトラックに積んだ後、いくつかの支援施設や教会等の拠点に運び、必要に応じて配布する。朝、出発前に、事務所に提供されていたものを積み込み、配送することも多いです。

■ドライバーボランティアをされていますが、廃棄されるはずの大量の食料を初めて目にしたとき、どんなことを感じましたか?
日本で、年間500万トン?900万トンとも言われる食品が無駄に廃棄されているという。私が有効活用に関われているのは、その1万分の1、海岸の砂浜の一粒程。でもゼロではないし、その一粒でも喜んでもらえるという意味は大きい。このことは、神戸で参加したボランティア活動の大きな学びがバックボーンとなっています。かつて、そこでのリーダーが私達に語ってくれたこと。「君たちがやっていることは、ほんの小さな光の粒。でも、それが集まれば光の束となって、うちひしがれた人々を照らし希望を与えることも可能」と。私の自己満足では?という小さなしこりを取り去ってくれ、それ以降のボランティアの継続を後押ししてくれました。

■2HJの活動に参加して印象に残っているエピソードはありますか
この2hjの活動の間に、数え切れないくらいあります。中でも、一番心に残っていることは、参加間もないころの私に、いろはを親切に教えてくれた太田さん(ボランティアインタビューその4に登場しています)のこと。提供してくれる大型スーパーではむろんのこと、配送先の拠点でも、何度も何度も「いつもお世話になっています」「ありがとうございます」等々が爽やかに、しかも笑顔で語られる。人と人との間では、あってもかまわないことだが「なぜだろう?」という思いも否めなかった。太田さんにそのことを尋ねると「私たちが食料を必要としている人たち一人一人に配ってもらうことは不可能。拠点の方々がいて下さり、何十人?何百人余りの人たちに手渡しして下さることで、私たちの想いや活動が生きてはたらくから。だから自然と感謝の言葉が出るのです」と。十二分に納得すると共に心が熱くなりました。更に拠点の人たちの昼休み時間や食品の扱い、そして拠点に出向いてくる人々の様子まで配慮した配布を教えてくれました。年配の方が多い施設は、やわらかめのパン、等々、温かい想いが溢れるアドバイスがありました。これが2hjの心なのかもしれないと感じた。一方、拠点の方々(教会)は、より長期保存のきくお米が配送されることを前日から神に祈るとのこと。だから私達も期間の長い食品や量の多い場合、一緒に喜びを感じています。

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配送ボランティアをしていると、様々な方々に出会えます。提供先の拠点では、外国からいらしたシスター達が、裁判の場や入管などで、日本語が通じないので困り果てている来日の人々の通訳をつとめたりとのこと。2hjのボランティアのなかには、大型運転のために改めて教習所に通った方も。外国人も、短期間の滞在なのに、一回でも二回でも良いからと活動に参加していました。もう一つ、大型スーパーで、カートに山積みにされたパンが野外に置かれていました。ビニール袋に包装されてはいるが、雨が振り始めた時、スーパーの従業員の方々がパンの上に段ボールをかぶせてくれていました。その心遣いが心にしみた。

■実際にボランティアに参加して、ご自身の意識に変化はありましたか?
私は自然体でボランティアに参加させていただいていますが、9月頃ある機会から「フードバンクという挑戦」(大原悦子氏著・岩波書店)という本に出会いました。創設者のチャールズさんの思想や活動の変遷、苦心、成果、課題などが著されていました。私の自然体の活動に加えて、全体像がおぼろげながら感じられる様に思いました。

別のボランティア活動で、ある方がこのようなことを語っていた。「自分がよかれと思っていてもだれもが賛同してくれるとは限らない。でも息の長い活動をすることで、よいことが実現したり確かなものになる」と。同じことをこの本から感じます。

■「フードバンク」という活動に対して、ご自身が考えることは、どんなことですか?
この活動は、更に規模が広がっていくことは望ましいし、その様に考えられているようです。そうなれば希望をみい出せる人も増える。ただし、その場合、本部での仕事の量も質もきつくなることも考えられる。今も、東北支援のパッケージは一箱20kg以上もあるといいます。300箱のことも珍しくないそうで、その重さ半端ではない。若い人たちの健康は十分留意して欲しいです。更に、規模が拡大した場合でも、そこに通う思いやり、心、コミュニケーション等が、今と同じように大事にされ続けられたらと思います。

■小栗さんが「フードバンク」に期待することは何ですか?
チャールズ氏を初めとする先駆者の方々が築いた実績と信頼、今も身を粉にして東北地方に赴いてスタッフやボランティアの方々達の重みを感じ、その共感の輪がゆっくりと確かに広がって欲しいと思います。

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鈴木さんと一緒に。

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